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定型発達について再学習する意味について「3歳という発達の節目でできること」

目次

就学前の子どもたちと過ごす中で勉強しておきたいこと

発達支援の現場では、様々な課題を持ちながら頑張っている親子に出会います。現場では、それぞれの発達課題によって支援の方向性や方法論は違いますが、定型発達に関する知識は必須なのだと考えています。保健師をしていた頃は、3歳児の健康診査に出向くことも多かったのですが、今こそ基本的な発達の節目について再学習し押さえておく必要性を感じています。

この頃、地域で出会う2歳に満たない1歳後半の子どもたちの姿に驚いてしまう自分がありました。
ある子は愛犬を連れて散歩をしている時に、「わんわん、かわいい」と感情を込めて二語文を流暢に話していました。また違う日には公園で、親子で「鬼ごっこ」を楽しんでいる。「そんな感じだったかな〜?」と一瞬、半信半疑になってしまうことさえありました。

保育の現場でみられる3歳児の姿を思い出してみよう

3歳〜3歳6か月頃

  • 意図的に線や丸を描くようになる
  • 左右の手で別々の動きがゆっくりできるようになる
  • 自分の姓と名前を言う
  • 大小、上下の区別がつくようになる
  • 数に興味を持つようになり、1・2・3と暗誦することもある
  • 自分の性別がわかる
  • 自己主張はするが、お手伝いを喜んでする側面がある
  • 大人に仲介されながら、友だちの話を聞こうとする
  • ルールのある集団遊びをする
  • 身の回りの支度を自分でしようとする
  • 見たて遊びをする

3歳6か月〜4歳頃

  • 顔を描くようになり、頭から手足が出る「頭足人」で表現する
  • ハサミで直線に沿って切り抜く
  • 左右の手を交互に開閉することが少しできる
  • 大きなボタンを留める
  • 片足ケンケン、自転車こぎ、スキップに挑戦し始める
  • 数の概念の理解が進み、3個の意味がわかる
  • 「昨日」「明日」「あとで」や赤・青・黄・緑がわかるようになる
  • 記憶力が進み「明日、〜して、〜に行く」というような未来の話や長い話をする
  • 絵本や歌詞の言葉を繰り返したりする
  • 「だって、〜だもん」というように、自分の気持ちを説明するようになる
  • 順番を守ったり、分け合ったりする
  • 友だちと関わりながら、自分たちで役割を決めて遊ぶようになる
  • イメージや言葉や行動、創作活動などで見立てて表現する

やってみたい、身体を使った遊びについて

音楽やリズムに合わせて、ケンケンやギャロップなど左右で違う動作をする

ジャングルジム、ブランコ、シーソーなどの固定遊具で遊ぶ

階段上り下り、室内遊具やマット運動、ボール転がし等で全身を使う遊びを行う

三輪車遊びや、とび箱タンバリン、片足ケンケン、ツーステップ、ボールけり等、手足を同時に働かせる遊びをする

子どもたちが当たり前のように遊んでいる姿そのものが、発達支援のための大事な取り組みであるということを再認識しました。親や援助者は子どもたちの目線で共に楽しく、熱中する姿を見せながらも、遊びの背景にある色んな要素について理解し活動する大切さを実感します。これからも工夫しながら少しずつステップアップした遊びを子どもたちと共に展開していきたいなと考えています。

文 献

大竹節子・塩谷香 監修「改訂版 0〜5歳児の発達と保育と環境がわかる本」2012. ひかりのくに.

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