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5歳児健康診査が始まる?
この健診についてはまだ、全国的に実施されているのではなく一部の市町村で行われているのが現状です。しかし就学前(年中児)の健診を行う必要性については、下記の目的で導入が進められています。
5歳児健康診査の目的とは
- 個人の成長や発達を診察すること
- 集団における立ち振る舞いを評価し社会的な発達の状況を把握すること
(発達障害等のスクリーニングにもつながる) - 遊びや人間関係の豊かさ、こどもと家族の地域社会とのつながりなど健康の社会的決定要因を把握すること
5歳児健康診査では、適切な生活習慣等を身につけるための健康教育、保健指導が重要になります。
養育環境や経済的困窮、社会的支援などのリスクについても同定し、支援を行うことが期待されます。
5歳児健康診査の重要ポイント
精神発達の状況、言語障害の有無、社会性の発達
主な疾患は?
- 注意欠如多動症
- 自閉スペクトラム症
- 知的発達症(軽度〜境界域)
- 場面緘黙症
- 吃音
- 機能性構音障害
*限局性学習症は就学後にならないと診断は困難
もしも該当する疾患が発見された場合は、早期に支援が開始されることが望まれます。
健康診査の会場ではこんな相談が受けられる
- 子育て相談
- 栄養相談
- 療育相談
- 心理発達相談
- 教育相談 など
保健師・心理師の視点で考えると・・・
年中さんのお子さんであれば就学までに、一年以上の期間があると考えられます。もしも発達支援(療育)が必要であれば近くの支援センターなどに通えると、より発達面の伸びが期待できます。また必要な発達検査や診断が受けられると、家庭や園・学校などで環境を整備し将来「合理的配慮」の受け手として過ごすことにつながります。
この健康診査の場面で、保護者の方々が日常心配されている事柄についても相談し、当事者である子どもたちの養育環境が工夫され、過ごしやすくなることがとても重要です。
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