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聴知覚の発達と言葉の理解はどう関係しているの?「自閉症児の言語の形成とその支援」

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聴覚と運動機能の発達が進むと・・・

聴覚と運動の協応や聴知覚の発達が進むと、音楽に合わせた行進や、テンポに合わせた楽器を鳴らす動きなどができるようになります。幼稚園などでダンスをしたり鼓笛隊などの行進などは、とても高度な発達を示す活動なのだと考えられます。

聴覚的な弁別や、楽器や曲を聴き分ける力が次第についていくと、近くに絵カードなどがあれば、その答えをカードでポインティングしたりして確認することができます。また日常的には「ゴミ箱にポイして」「座って」などの指示に従い応答することができるようになります。これは音声から発する刺激に対して応答することができる力と考えられ、言語の理解を評価する指標になります。

自閉症児の言語の形成には特徴があります

日常の文脈から離れた場所(=慣れない場所など)では、大人の指示に対応した行動が取れないことがあります。普段は自発的に命名できる場合でも、「〇〇はどれ?」などの問いかけに対して、正しく答えられないことがあります。それは「記号認識と文脈認識に乖離がみられること」ではないかと考えられます。

以上のように発語レベルの言語評価だけでは子どもの発達は、はかれないということになります。
なので理解言語獲得の認知的前提となる視覚的なマッチングの理解や、モノの属性を分類する力がどの程度育っているのかを確かめておくことが必要です。

療育の現場では視覚的な学習は積極的に取り組まれていることが多いのですが、聴覚系の学習はあまり取り組まれていないということがあります。発達障害が認められる子どもたちには、視覚優位なケースが多く、どうしても耳で聴き分けるような聴知覚を刺激するような課題を重点的に実施することに消極的になりがちなのかも知れませんね。

やはり、言葉の理解や発語の形成に向けて、音や音楽、言葉の聞き分けといった力を育てるような活動は大切だと思います。こんな取り組みもあるようです。

研究ノート「自閉症児への音楽活動による発達支援──保育の場における実践を通して」

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